私は元気なうちにして欲しいと思うのです
わが家の庭には、花壇一杯にお花が初夏の日差しを浴びて気持ちよさそうに咲き誇っています。
その花は私が数年前に買ってきて鉢植えから花壇に植え替えたもので、何の花であるのかが定かではありません。
それらの花の面倒らしきものを見ているのが旦那なのですが、そう書くと何だかわが家の旦那が花好きに見えますがそうではありません。
どちらかというと旦那は、花には縁のない野暮な中年男性なのです。
その旦那が花いじりというか庭いじりもどきのことを始めたのは同居をしているお義母さんのためなのです。
一昨年、お義母さんは重い病気を患ってしまい、そのお義母さんを元気づけるために旦那は柄にもなく、やったことのない庭いじりなどを始めたというわけなのです。
最初は、病気のお義母さんが動ける状態のときに一緒に花を売っているお店などに行って気に入ったものを買ってきては庭に植えるというものでした。
そのときの花壇は、長年の落ち葉やら何やらでまるで雑木林の下部といった感じになっていました。そこへ旦那がお義母さんの意向をくみ取って花などを植えるというものでした。
そのお義母さんが昨年長い入院生活を送ることを余儀なくされてしまい、たまに数日退院してはまた入院するという状態になってしましました。
そのとき旦那は何を思ったか雑木林と化した花壇の落ち葉やごみを集めて掃除を行い、きれいな花壇へと変貌させました。
言葉で掃除をしたと言うと簡単に終わってしまいますが、実際には何層にも降り積もった落ち葉を取り除く作業は大変なものに見受けられました。
それは、こんな小さな花壇にどうしてそんなにあるのかというぐらいゴミ袋を必要としたからです。旦那はもちろん庭をきれいにしたいという思いもあったと思いますが、やはりお義母さんに喜んでもらいたいという気持ちが強かったのだと思います。
ですから、どこかで拾ってきたような石で囲ってある花壇をレンガ風の囲いにして、誰が見ても花壇だなというものに仕上げたのです。
その後お母さんは亡くなってしまい、旦那は庭をいじる機会が減っていきました。
しかし旦那を見ていると、人が人を思う心というか行動にはすごいパワーがあるのだなと感心しました。
そのことを子どもたちも感じていて、お母さんが病気になったらきっとお父さんもっとすごいことするよ、とてつもないパワーを出すと思うよと、からかうように話しかけてきます。
私はそれを笑顔で聞き流しながら、心の中で本当にそうなら元気な今のうちに何かしてくれないかなという思いが湧いてきました。
それっておかしいことでしょうかね(*^_^*)
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